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​【弁護士が徹底解説】

​不倫・浮気の慰謝料を減額・免除する方法

​突然、内容証明や電話で慰謝料請求された
​その時、あなたはどのように対処すべきか
​数百件の慰謝料トラブルを解決した弁護士が経験に基づき徹底解説します
​第8回
 

​1 慰謝料以外の要求に応じる必要があるのか

謝罪を強制されることはありません。たとえ、裁判になっても謝罪を強制する手段はありません。

ただ、一定の責任が認められる場合、裁判例では謝罪したことによって慰謝料が減額される可能性があります。

経験上、慰謝料の請求側の事件を担当していると、請求の相手方が謝罪しないことに憤慨する方は非常に多いです。この場合、交渉がスムーズに進まない可能性があります。

 

もっとも、請求された側にも言い分がありますので、全ての責任を認める必要はありません。

 

また、直接面会による謝罪はトラブルの元になりますので、弁護士の同席の場合を除き、お勧めしませんが、書面によって謝罪をする方法もあります。

 

もし、相手方から謝罪を求められた場合は、対応を検討する必要があります。

​2 よく問題になる具体的なケース

​(1)求償権放棄

慰謝料の金額の交渉において「求償権をどうするか」は大きな要素です。

仮に、あなたと不倫相手の責任を半分ずつだとすると、求償権を放棄することで慰謝料を半分以下にすることができる可能性があります(求償権について詳しくは第7回「示談交渉の方法」)。

 

不倫相手をどうしても許せず、責任を明らかにしたいというような場合は別ですが、求償権を放棄することで相手方が慰謝料を減額してくれるのであれば、求償権放棄をした方のメリットが大きい場合が多いでしょう。

​(2)接触禁止

相手方が不倫相手や相手方の親族(例えば、子供)との接触禁止を求めてくることがあります。相手方としては今後もあなたの不倫関係が継続することや子供への影響を心配していることが多いです。

 

もっとも、注意しなければいけない点は、「一切の接触禁止」に応じるかどうかです。

極端にいえば、「一切」の接触禁止となっている場合、道でばったり会っただけで約束違反があったとして何らかの請求をされかねません。

実際には、このようなやむを得ないケースにおいては裁判で慰謝料が認められることはありえないですが、何らかの請求されること自体がこちらにとっては負担になります。

 

したがって、「正当な理由なく」接触しない等、何らかの留保をつけるべきでししょう。

​(3)勤務先の退職

不倫相手と勤務先が同じ場合、相手方から勤務先の退職を要求されることがあります。

退職はあなたの生活に大きな影響を及ぼす可能性がありますので、退職に応じない方が多いでしょう。

繰り返しになりますが、こちらが退職に応じなくても、退職を強制する手段はありません。

もっとも、退職しない場合、相手方が納得してくれない可能性があります。

相手方の立場にたてば、仕事とはいえ不倫相手と接触されたくないでしょう。

そこで、例えば、「業務上やむを得ない場合を除き接触しない」とか「私的な接触はしない」等の条件を入れることで示談するケースが多いでしょう。

​(4)口外禁止

これは不倫の内容や示談の内容について第三者に口外しないという条項です。不倫は極めてプライベートな事情ですので、秘密にしておきたい方は多いです。

あなたと相手方が互いに口外禁止を約束するという内容が一般的ですが、この場合、どちらにとってもメリットがあることが通常ですので、この条件に応じることのデメリットはほとんどないでしょう。

また、仮に口外禁止の約束をしなかったとしても、正当な理由なく第三者に口外すれば、名誉毀損になる可能性がありますので注意が必要です。

​(5)謝罪

謝罪については内心の問題ですので、基本的にお任せしています。裁判でも謝罪を強制されることはありません。

しかし、謝罪を拒否した場合、交渉がスムーズに進まなく可能性があります。また、謝罪をしたことで慰謝料が減額された裁判例もあります。

ただし、謝罪をするといっても相手方の主張する全ての事実を認める必要はないですし、直接面会による謝罪はトラブルの元ですので避けた方が無難です。

​(6)住所・勤務先変更の場合の報告義務

示談書に今後、住所・電話番号・勤務先の変更があった場合には、相手方に報告するという条件です。

これは、今後、再度不倫が発覚した場合や示談書の約束内容に違反が会った場合に再度請求する際、あなたの連絡先が不明になることを防ぐために設けるものです。

もっとも、この約束をするとあなたの連絡先が変更する度に相手方に報告する必要が生じてしまいますので、通常は応じないことが多いでしょう。

​(7)違約金

これが示談書記載の約束に違反した場合に、一定の金額の違約金を支払うという内容です。

まれに常識はずれの高額の違約金の約束を要求されることがあります。

第3回「対処が難しい場合」で解説していますが、「約束を守るつもりがあるのであれば高額の違約金にも応じられるはずだ。」と考える人は多いです。

もっとも、違約金の設定は本来裁判においても強制されるものではないですし、法律上は慰謝料を支払う義務以外に負わないことが原則です。

 

したがって、後にトラブルになることを避けるためにも、応じないか、応じるとしても常識的な金額にするか、「相互に約束違反があった場合に違約金を支払う」というようなお互いに義務を負う条件にした方がよいでしょう。

​(8)不倫相手からもらったプレゼント

相手方から不倫をした自分の夫(妻)からもらったプレゼントを返却するように求められることがあります。

不倫をした自分の夫(妻)がプレゼントしたものをあなたが持っていることが感情的に許せないことは理解できます。

もっとも、法律的にみるとプレゼントしたのは不倫相手であって、法的には不倫相手とあなたの間に贈与契約が成立しており、相手方に返却を求める権利はありません。

したがって、応じなくてもよいのですが不要であれば返却した方が、相手方はあなたの誠意を感じるでしょうから、今後の交渉がスムーズに進む可能性が高まります。

​(9)慰謝料以外の金銭(探偵の調査費用・治療費)

①探偵の調査費用

調査費用については、相手方が探偵に依頼していた場合、その調査費用を慰謝料と別に請求することが通常です。

そして、調査費用の支払義務は、「不貞の立証のために探偵の調査が必要だったか」という観点から判断されることが多いですが、実際の裁判では調査の必要性はなかったとして認められないケースが多いでしょう。

また、仮に認められたとしても調査費用の全額が認められたケースはほとんどありません。

 

②治療費

例えば、不倫の結果、精神的に辛くなり病院で治療した相手方から治療費を請求されることがあります。

しかしながら、この治療費が認められるケースはあまりありません。なぜなら、不倫との因果関係が明らかでないからです。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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​代表弁護士 鮫島玲央【東京弁護士会所属】

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