​突然、内容証明や電話で慰謝料請求された
​その時、あなたはどのように対処すべきか
​数百件の慰謝料トラブルを解決した弁護士が経験に基づき徹底解説します
​第3回

​弁護士に依頼せず、一人で対処できる場合

​1 対処できる場合

ケースにより様々ですので一概にはいえない部分があります。

もちろん、依頼した方がいいかと聞かれれば絶対に依頼した方が良いです。

ただ、当然、弁護士費用が発生しますので、経済的に弁護士に依頼することが困難な方もおられると思います。

まずは、1人で対応できるかどうかも含めて弁護士に相談して下さい。

 

以下は、対応できる可能性がある場合を参考に挙げています。

 

①請求内容が妥当である場合

相手方の請求が慰謝料の相場内である場合、弁護士費用を支払って弁護士に依頼するメリットは少ないと思います。請求内容が妥当か弁護士に相談して下さい。

 

また、慰謝料トラブルでは、慰謝料の金額以外の条件(詳しくは第8回 慰謝料以外の要求への対処)が問題になることが多いですので示談書の内容についても弁護士に相談すべきです。

 

②相手方に請求権がないこと又は消滅していることが明白な場合

例えば、単に友人としてLINEやメールのやりとりをしただけで、全く不貞と評価される行為がない場合であっても、不倫を疑った相手方から慰謝料請求されるケースがあります。

このような場合、証拠は何もないはずですので、証拠の開示を求める対応だけで請求が止る可能性があります。

もっとも、好意を伝えるメールをしたことで慰謝料が認められた裁判例もありますので、内容によっては責任を負う可能性があります。

したがって、ご自身で交渉するとしても必ず事前に弁護士に相談して下さい。

 

また、慰謝料請求権は、相手方が「損害を知った時」から3年間経過する前に請求しなければ時効により請求権は消滅します(民法724条)。

この「知った時」については、訴訟でも争いになることが多いですが、例えば、3年以上前に相手方から一度請求されてたが、忘れた頃に再度請求されたといったケースでは、相手方は3年以上前に請求している以上、遅くともその請求の時点で、「損害を知っていた」はずです。この場合、時効により消滅している旨の主張だけで請求が止る可能性があります。

 

もっとも、事情によっては時効消滅していない可能性ありますので、必ず、弁護士に事前に相談して下さい。

③相手方が弁護士に依頼している場合

これは意外に思われるかもしれませんが、相手方が弁護士に依頼している場合、ご自身で対応できる可能性があります。

 

なぜなら、相手方本人ではなく第三者である弁護士の方がより冷静な交渉が期待でき、また弁護士ですので、脅迫・不当な要求等の恐れがほぼないからです。当然、慰謝料の相場も知っていますので、こちらの提示した条件を合理的に判断してくれることが期待できます。

もっとも、弁護士は交渉のプロですので、こちらに不利になる事情については見過ごしてくれないでしょう。また、場合によっては、伝える必要のない相手方に有利な事情を伝えてしまい、交渉に悪影響を及ぼす可能性もあります。

 

特に、電話での交渉の場合、不用意にこちらに不利になる発言をしてしまう可能性がありますので、電話での交渉ではなく、書面で交渉した方が良いです。また、不利になる主張をしないように書面の内容については事前に弁護士に相談すべきです。

 

ただし、交渉はあくまで任意ですので、書面での交渉に応じない可能性がある点には注意が必要です。

​2 対処が難しい場合

①相手方に冷静な対応が期待できない・要求が過大すぎる場合

 

「感情的で話を一切聞いてくれない。」「要求が過大すぎる。」という相手方がいます。

 

相手方は被害者ですので感情的になるのは当然の面もあります。

 

あなたがどれだけ誠実に対応したとしても、相手方は「反省しているのであれば、全ての要求に応じるべき!」と考えており、全く減額に応じてくれないようなケースでは、全ての要求に応じない限り、いつまでも解決しない可能性があります。

 

例えば、慰謝料の請求とともに、「今後、自分の配偶者(あなたの不倫相手)に接触しない」という接触禁止の約束を要求されるケースがあります。

 

今後も不倫を続けることはないでしょうから、通常は不倫相手との接触禁止の約束に応じてもあまり問題は生じないでしょう。

 

もっとも、同時に、接触禁止の約束に違反した場合に「違約金として1000万円を支払う」といった高額の違約金の約束を要求される場合がありますが、このような非常識な約束に応じるべきではありません。

 

しかし、この要求を拒否すると、「反省していて、もう会わないつもりなら、たとえ1000万円でも約束できるはず。」と考える相手方が多いです。

 

この場合、相手方はたとえ1000万円が非常識だと分かっていても、自分にとって「敵」であるあなたの言い分を受け入れることは、感情的に困難でしょう。

このようなケースでは、第三者である弁護士が介入し、弁護士が「なぜ、1000万円の約束に応じられないのか」を論理的に粘り強く説明し、相手方に理解してもらう必要があります。

弁護士は第三者ですので、あなたが交渉するよりも、相手方の冷静な対応が期待でき解決の可能性が高まります。

 

 

②相手方の執拗な自宅訪問・近所の徘徊、脅迫・名誉毀損行為等がある場合

 

このような場合、すぐに弁護士に相談してください。

 

通常、弁護士は直ちに相手方に書面や電話で警告します。

 

場合によっては、相手方の不法な行為に対し、刑事告訴や損害賠償請求を行うケースもあります。

 

ご自身でも警告や損害賠償請求をすることはできますが、「弁護士」による警告や請求であることに意味があります。

 

なぜなら、相手方は弁護士が介入することで、あなたの本気度が伝わり、反対に請求されるかもしれないとプレッシャーを与えることができるからです。

このような場合、弁護士の介入は相手方の不法な行為を防ぐために非常に有効です。

 

③訴訟(裁判)された場合

裁判をされた場合、非常に複雑な手続きやルールがありますので、1人で対応するのは困難だと思います。弁護士に依頼すべきです。

 
 
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